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鈴木 廣明 シェフ

Mozart caramel

モーツァルト・キャラメル

47×31cm 1台分


薄く焼成した生地とクリームを何層にも重ねるのが、ウィーン菓子の特徴。この菓子は、モーツァルトが演奏したこともあるという1788年開店のウィーン最古のカフェ「フラウエンフーバー」で提供されたことで、その名前が付いたとされている。「チョコレートを配合した難しい生地です。その食感を活かした、いわば“キャラメル・クリームのモーツァルト仕立て”。生地を柔らかく仕上げたいので、ミルクチョコレートはカカオ分の少ないものを選びました」と鈴木シェフ。

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◆ 生地

47×31cmのテン板 約5枚分

<A>
バター*1・・・・・330g
上白糖・・・・・140g
塩・・・・・ひとつまみ
クーベルチュール・ミルク*2・・・・・330g
卵黄・・・・・363g
<B>
卵白・・・・・850g
グラニュー糖・・・・・440g
<C>
薄力粉・・・・・307g
強力粉・・・・・100g
薄力粉(粗挽き)*3・・・・・80g

  1. ミキサーボウルに<A>の材料を入れ、混ぜる。全体が白っぽく馴染んだら一度ミキサーを止め、40℃位に温めたクーベルチュールを加えて混ぜる。
  2. 卵黄を3、4回に分けて加えながら、混ぜる。
    ※柔らかい場合は、冷凍庫で一度冷やすと泡立ちやすい。
  3. <B>の材料で柔らかめのメレンゲを作る。(先に卵白を泡立て、途中でグラニュー糖を加える)
  4. [2]と[3]を合わせ、<C>の粉類を加える。
    ※サックリと仕上げるため、一部を粗挽きの小麦粉にしている。
  5. ロール紙を敷いたテン板5枚に流し、平らにならす。230℃のオーブンで、ダンパーを開けて約10分間焼成する。
    ※剥離紙だと生地が縮んでしまうため、注意すること。
 

◆ キャラメル・クリーム

グラニュー糖・・・・・430g
生クリーム(38%)*4・・・・・420g
生クリーム(38%)*5・・・・・1440g
ゼラチン(シルバー)*6・・・・・5g
水・・・・・25g

  1. グラニュー糖を火にかけて溶かす。余熱で色が濃くなるため、色が付き始めたら火を止める。
  2. [1]に生クリーム(420g)を加えて熱を止める。再び火にかけて、軽い味のキャラメルを煮上げる。
  3. 生クリーム(1440g)を加えて沸騰させる。
  4. [3]に、分量の水でふやかしたゼラチンを加えて溶かし、漉す。
  5. 氷水に当てて、ホイッパーで混ぜながらさます。よく冷えたらバットにあけて、冷蔵庫で2時間以上冷やす。
    ※前日に仕込んでも可。
  6. 使う前にミキサーにかけ、八分立てにして使用する。
 

◆ クルミのヌガー

クルミ(ロースト)・・・・・50g
グラニュー糖・・・・・50g

  1. クルミを手で割りほぐす。
  2. グラニュー糖を火にかけて、薄いカラメル状になったら[1]を加えて絡める。シルパットに広げてさます。
 

◆ アンビバージュ

<A>
水・・・・・300g
グラニュー糖・・・・・150g
ラム酒*7・・・・・80g

  1. <A>の材料を合わせて沸かし、Be17°のシロップを作る。さましてからラム酒を加える。
 

◆ デコール用クリーム

<A>
クーベルチュール・ミルク*2・・・・・320g
カカオバター・・・・・16g
クレーム・パティシエール(下記参照)・・・・・240g
生クリーム(42%)*8・・・・・960g

  1. <A>の材料を湯煎で溶かす。(調整温度40℃)
  2. 人肌程度の温度に温めたクレーム・パティシエールに、[1]を少量加える。混ざったら残りを加えて混ぜ、23℃までさます。
  3. 泡立てた生クリームを合わせる。
 

◆ クレーム・パティシエール

牛乳*9・・・・・400g
バニラビーンズ・・・・・1本
卵黄・・・・・80g
グラニュー糖・・・・・80g
薄力粉・・・・・26g
強力粉・・・・・6.4g
バター*1・・・・・16g

  1. 通常の製法で仕込む。
 

◆ その他の材料

アーモンド・スライス(ロースト)・・・・・180g
 

◆ 組み立て・仕上げ

ミルクチョコレートのコポー
プードル・デコール

 
  1. 生地を1枚取り板にのせ、シロップスプレーでアンビバージュを打つ。
  2. キャラメル・クリームを塗る(1回につき460g)。アーモンド・スライスをまんべんなく散らす。
  3. [2]に生地を1枚のせる。ペーパーと板をのせ、しっかり押す。シロップスプレーでアンビバージュを打つ。
  4. [2]と[3]の工程を3回繰り返す。(写真)
  5. 残ったキャラメル・クリームに、細かく刻んだクルミのヌガーを混ぜる。[4]に塗り、冷凍庫で冷やす。
  6. 端を落として幅8cm、好みの長さにカットする。デコール用クリームを星口金で絞り、ミルクチョコレートのコポーを飾り、プードル・デコールをふる。
 

◆ 使用材料

*1「無塩バターL」〈(株)明治〉
*2「アルピナ ピッコリー」(33%)〈リンツ/六甲バター(株)※(株)池伝取扱い〉
*3「アモーレ」〈(株)増田製粉所〉
*4「特選・北海道フレッシュ 38」〈タカナシ販売(株)〉
*5「フレッシュクリーム 38」〈タカナシ販売(株)〉
*6「粉末ゼラチン シルバー」〈新田ゼラチン(株)〉
*7「ネグリタ ラム」ダブル アローム54°〈ネグリタ/ドーバー洋酒貿易(株)〉
*8「フレッシュクリーム 42」〈タカナシ販売(株)〉
*9「3.6牛乳」〈タカナシ販売(株)〉
 

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